« 今日もこよこよカキカキ | トップページ | 例えばこんな「そら」エンド【原文ソース】 »

2018年1月30日 (火)

例えばこんな「そら」エンド。【なんちゃってSS版】

以前、そらエンドをEnsemble Girls Story Pretenderさんにて書かせて頂いたんですが、他所様のサーバに連投する状況でしたし、最推しがこよいちゃんの自分が書いた押し付けがましい内容でもあったので、削除しました。

でも、一部の方から良いっていう評価も頂いてましたし、自分のブログの方なら大丈夫だよね!ってことで、原文をちょっと弄って、SSっぽくしてみました。
あと、挿絵もちょこっと入れてみました。
カラーのがいいかな...とも思いましたが、まずは出してみる!という精神で出してみます。

長くなるので、今回出すのがSSっぽい内容で、次の記事で書くのが、先に出したストーリーのソース付き原文にします。

というわけで、ここからSSっぽくした方の本編です。

-------------------------------------


「ーゆん?」

暖かい空気に包まれて、私は目が覚めた。
外は天高く秋晴れの空。
でも、部屋の中は暖かい春のよう。
とりわけ、この部屋は適度な湿度もあり空気が柔らかい。

「ん...私、寝ちゃってたんだ。」

確認するように独り言ちる。
微睡から覚めた瞳で回りを見渡し、状況を確認する。

ここはリビング。
どうやら椅子で寝てしまったようだった。
そう、先ほどまでスマートフォンでメールをしていたのだが、いつの間にやら眠ってしまっていたことを思い出した。

(あ...寝てる私に毛布をかけてくれたんだ..
 暖かい♪)
自分の肩に柔らかい毛布が掛けられていたことに気づく。
こんなことをしてくれるのは、彼しかいない。

「ゆんゆん♪」

さり気ない優しさが愛おしく、肩をすくめて毛布に頬ずりする。
温かさの中に彼の香りも感じられるようだった。

(ガチャッ)

リビングのドアが開き、毛布を掛けてくれた彼が入ってきた。
「あっ、◯◯おはよう。うん、私ちょっと寝ちゃってた。」
私と言葉を交わししつつも、私が起きていたことに少し驚いた表情を見せる彼。
「ありがとう、毛布をかけてくれて。とっても暖かかった♪
 私、どれくらい寝てた?」
 そう、30分位だったんだね。」
彼は、少し申し訳なさそうな表情をした。
どうやら私を起こしてしまったと思ったようだ。
「ううん、起こされてなんかいないよ。むしろ凄く深く眠った感じだったから長く寝ちゃったのかなって思って。」
謙遜でも遠慮でもなく、正直な感想。
本当によく寝てたと思ったのだから。
「ゆん、この子も大人しく寝てるよ。大丈夫。」
彼がもう一人を気にする。
私の座る椅子のそばに置いてあるベッド。
その中で寝ている、小さな命。
彼と紡いだ命の結晶。
「ーふふ、私以上にこの子はよく寝てるみたいね。いい子、いい子ー」
単に寝ているだけであるが、その寝顔は文字通り天使。
親馬鹿と言われるかもしれないがー
世の親が皆親馬鹿になる気持ちがよくわかる。






「ん、コーヒー?ううん、今はいいよ。カフェインが入ってるのはちょっと...」
彼が、寝起きにコーヒーを勧めてくれた。
でも、授乳中だからこの子のためにもコーヒーは避けておきたい。
「えっ、カフェインレスなんだ、ありがとう♪それじゃぁ、いただくね。」
彼も気遣ってくれていた。
そういえば今日は友人が来る日だった。
彼はそのために私も飲めるコーヒーを準備してくれていたらしい。
(コポコポ...)
彼がお湯を温めると、リビングの湿度が少し上がった。
お湯が沸く音は少しわくわくする。
「〜♪」
(カチャカチャ)
リビングにコーヒーの香りが広がりはじめる。

「そういえば。◯◯、あなたは何をしてたの?」
キッチンで準備をしてくれている彼に声をかける。
彼は、ちょっと待って、と言うとコーヒーの準備を続けていた。
確かに、大きな声でやりとりすると、この子が起きてしまうかもしれない。
(コトン)
「ありがとう♪」
彼はカップを私の前に置くと、先ほどの質問に静かに答えてくれた。

「そう、《あんさんぶるガールズ☆》のテストプレイ結果をまとめてたんだ。」

《あんさんぶるガールズ☆》は、私たちが通っていた高校、君咲学院で本当にあった話をベースに作ったアプリケーション。
当時の私たちのドタバタした生活が、青春が、描かれている。
「不思議ね。あの時の私たちの生活が、こんな感じのゲームになるなんて。
 うん、私も一回だけやらせてもらったけど、とっても懐かしい。
 毎日がドタバタしてて、まるでコメディのドラマみたいに荒唐無稽なことが起きて。
 今思い出しても、本当、信じられないな。自分がそこに居ただなんて。」




本当に、懐かしい。
社会人になってみて周りを見回しても、あそこまで突拍子もないことは起きていない。
だって、今思えば学院内にワニやらライオンがいたこと自体異常なのだ。
事実は小説より奇なりともいうが、奇すぎやしないだろうか。





「ただー」
「この最後のお話はちょっとー」
言おうかどうか少し迷ったが、やはり正直に伝えることにした。
「三波さんのことは、あなたから聞いてる分しかわからないわ。でも、あなたと三波さんが、あんなことするとは思えないのだけど。
 だって、私とか星海さんとか夢路さん?あんなにも泣かせて、放ったらかしにして、自分達だけあんなにー?」
 
「あなたたちは、そんなことする人じゃないわ。」
ドタバタ楽しかったお話の中に存在する、異質な物語に対する正直な感想を口にする。
あれでは笑顔で終わっていないではないか。
そこまで積み上げてきた物語を根底から崩しているともとれる。
三波さんが特に祝福された様子もないし、これではあの物語に描かれた彼も―?
「このストーリーを書いた人、藍乃さんだっけ?もしかしてその娘も、あなたに少なからず好意を持ってたんじゃないかな?
 だから、その想いを振り切るために、このゲームの中のあなたたちに、わざと酷いことをさせた。
なんて、考えすぎかな?」
どうして最後にこんな結末を書いたのか。
私なりに考えた結果を伝えてみる。

「ゆん?そんな思わせぶりなことなかったよって?」
彼はこの手の話に良くも悪くも鈍感というか、疎いというか…
むしろ、彼自身このアプリをやっているはずなのに、自分がそこまで思われてたことに気づいていないのだろうか。
「ゆ〜ん、もう、あなたは優しいけど、そういうところは....ううん、いいわ。」
「そんなあなただからこそ、あんな女の子だらけの中で私に気づいてくれたんだから。」
彼があの状況を利用する軽薄な男性だったら、君咲学院は今頃どうなっていたかはわからない。
そういう意味ではこれくらいでよかったのかもしれない。
(ふぎゃぁっ..ぐすっ...ふぎゃぁっ)
「ゆ〜ん、いけない。起こしちゃった。」
それまで寝ていた天使が起きてしまった。
すぐに抱きかかえ、声をかける。
「大丈夫だよ、ママは幸せだよ。ね、ゆ〜んゆん。」
努めて優しく声をかける。
焦る気持ちは伝わってしまう。
落ち着いて、この子に集中して、緩やかにこの子を抱きかかえる。
(ぐすっ...すぅ...)
どうやら落ち着いてくれたようだ。
私の胸の中で、再び天使の寝顔になった愛しの我が子に目をやりつつ、体を彼に向き直す。
「ふふ。この子の前では嘘はつけないなぁ。」
「本当はね。さっきの事を思うと、少し嫉妬してたの。」
「だって、あなたって本当に色々な人から好かれてたんだなぁって。もしかして、今も...?なんて。」
「ううん、いいの。だって私もそんなあなたを好きになった一人なんだから。」
「ただ、だからこそ、ヤキモチ妬いちゃった。ごめんね?」
そして、正直な気持ちを彼に伝えた。
彼は、黙って受け止めてくれる。
そして、私たちをしっかりと抱きしめてくれた。
例え誰から好かれたとしても、私たちを一番愛しているよ、って。
そんなこと言われたら、もう何も言い返せない。

「それにしても、この子は人の心に敏感ね。ううん、もしかして、私と同じー」
少し心配している事柄を口に出す。
この子は、先程もそうだが、私の心の変化に敏感なのだ。
ううん、敏感すぎるともとれる。
もしかして、私と同じ敏感すぎる聴覚をもっているのかもしれない。
「ゆん?うん。大丈夫。今は私の時よりももっと技術は進歩してるし。何より理解者が、あなたが居てくれるから。」
うん、きっと大丈夫。
彼もしっかりと私達を見てくれている。
乗り越えられないものなんて、ない。
「そうだね。もちろん、私も。」
「だから、これからもー」
(ピンポーン)
言いかけた矢先に玄関のチャイムが鳴る。
そういえば、今日は大切なお客様が来る日だった。
先程メールでやりとりしていたのもこれが理由だったのだが、話し込んでしまった。
「ゆん!いけない、もうそんな時間だったんだ!」
(ふ、ふぎゃぁっ!)
驚いた私に呼応して、この子も目が覚めてしまう。
単にチャイムで起きただけかもしれないが。
「あぁ、もう、よしよし。」
(ピンポーン)
続けざまチャイムが鳴らされる。
もう少し待ってほしいものだ。
静かで穏やかだった空間が、一気に騒がしくなってきた。

「時国ー!転校生〜!来てやったぞ〜♪赤ちゃん見せろ〜♪」
モニターを通さずとも家の中まで響いてくるけたたましい声。
「みづちゃん、もうそらちゃんは『時国』じゃないし、『転校生』くんもおかしいよ」
一方、モニター越しに聞こえる大人しい声。
みづきとみなづき、君咲学院在学中に、私とオカルト研究会だった、大切な友達。







「あはは、なんだか懐かしい呼び方で呼びたくって」

アホな姉、みづきのノリは全然変わらない。

「ゆんゆん!もう、あのアホの姉ったら近所迷惑!起きちゃったじゃない!」

モニター越しじゃなくても響く声、どう考えても近所に響き渡っている。
なのにー
(キャハハッ)
この子は笑い始めた。

「ゆん?喜んでるって?
ゆん。そうかも、やっぱり、この子の前では嘘はつけないね。」
私が感じている懐かしさと楽しさが、この子には筒抜けのようだった。
ううん、もしかして顔にも嬉しさが出てるかもしれない。
二人に会う前にちょっと顔を引き締めておこう。
特にアホな姉に気づかれると厄介だ。

(ピンポーン)
「早くしろよー!!」
「だから、近所迷惑だってば。やめてよ〜っ」

また響くチャイムと二人の声。
早く出迎えに行かないと♪

「もう。本当に、愛おしくらい騒がしい♪
 ゆんゆん♪」

空は秋晴れ、天高くー
私たちの未来は、これからも紡がれていく。







ーーーーーーーーーーーーーーーー




« 今日もこよこよカキカキ | トップページ | 例えばこんな「そら」エンド【原文ソース】 »

あんさんぶるガールズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/2089583/72810042

この記事へのトラックバック一覧です: 例えばこんな「そら」エンド。【なんちゃってSS版】:

« 今日もこよこよカキカキ | トップページ | 例えばこんな「そら」エンド【原文ソース】 »

ツイッター

無料ブログはココログ
フォト